こんにちは、ENGAGING TOYSチームリーダーの南です。
今回は、弊社で扱っているおもちゃ、いわゆる「知育玩具」とはそもそも一体何だろう?ということについて考えてみたいと思います。
試しにインターネットで「知育玩具」の意味を検索してみると、子どもの知能の発達や学習の助けになるおもちゃ、と出てきます。つまり、子どもたちにとって、そのおもちゃで遊ぶことで何かを学べたり、何らかの気付きを得たりすることができるものが「知育玩具」である、ということになりますね。
しかし、子どもにとってなんの学びも気付きも得られないおもちゃなんてあるのでしょうか? どんなおもちゃも何らかの意味があるものだからこそ子どもは夢中になって遊ぶのでしょうし、それこそがおもちゃの必要性そのものではないかと私は思うのです。
もちろん、おもちゃによって学べることに違いはあります。その知育要素が深ければ、あるいは知育を目的としてつくられたおもちゃであれば、知育玩具という冠がつけられるのかもしれません。しかし学びの内容を線引きすることは難しいですし、あまりに学習を目的にしすぎてしまえば、それは学習教材といったほうが正しいでしょう。
結局のところ、「知育玩具」という言葉は私たち大人が子どものためにおもちゃを探すときの便利なキーワードにすぎない、ちょっとあやふやなものなのです。親にとってはどれを購入するか絞り込むための検索ワードの一つであり、メーカーにとってはお客様の選択肢の中に自社製品を入れていただくためのカテゴリー名にすぎないのだ、と私は感じています。

改めてネットを見渡してみると、子育てに熱心なご家庭であればご存知であろう知育玩具のブランドや、それを取り扱うオンラインショップがたくさん見つかります。私が玩具業界に携わるようになったここ10年の範囲で見ても、「知育玩具」という言葉の認知度や興味が格段に上がり、それに伴って数えきれないほどの知育玩具が誕生しました。
子どもにとって、数ある知育玩具の中でどれが本当によいものなのか? お子さんにできる限りよいものを与えてあげたいと願うご家庭にとっては、選択肢が増えたことでかえって迷ってしまうこともあると思います。でも、実はそれほど難しく考える必要はないのではないか、というのが私の考えです。
例えば、「あなたが持っている服の中で、買ってよかったと思うものはどれですか?」と聞かれたら、皆さんはどうお答えになるでしょうか。私なら、最もよく着ている服こそが「買ってよかった服」です。おもちゃも同じことで、お子さんが「最もよく遊んでいるおもちゃ」こそが、最良の知育玩具なのだと思います。

我が家には4歳の息子と6歳の娘がいます。私も例にもれず、さまざまなおもちゃを子どもたちに与えてきました。そんな私個人の経験でいうと、二人とも3歳までは弊社でも扱いのある「Jeliku(ジェリク)」が大好きで、今は娘が「3D GEOFIX(ジオフィクス)」に、息子は「QBI(キュービーアイ)」に夢中です。他にも、その時々でお気に入りのおもちゃがありました。
弊社で扱うおもちゃはすべて「知育玩具」とされるものですが、どのおもちゃを扱うかを決めるときに基準にしているのは、学びの深さではなく、子どもが夢中になれるかどうかです。
そして、こうしたおもちゃを「Engagingtoys(エンゲージング・トイ)」と定義し、子どもに愛される知育玩具を開発することが私のチームのミッションだと自負しています。
海外を主とする知育玩具を紹介し、また自社でも知育玩具を制作している弊社にとって、この「知育玩具」というキーワードは「Engagingtoys(エンゲージング・トイ)」を知っていただくための足掛かりとして重要なもの。しかし、本当はどんなおもちゃも知育玩具になりうるはずです。子ども一人ひとりが自身の感性に響くおもちゃに巡りあい、楽しく遊んでもらえたらと願ってやみません。
次回は、「よいおもちゃの探し方」を考えてみたいと思います。お楽しみに。
ENGAGING TOYS チームリーダー・南